8Niagara8

狼の時刻の8Niagara8のレビュー・感想・評価

狼の時刻(1966年製作の映画)
3.9
やっぱりマックス・フォン・シドー素晴らしい。

二人とともに我々も夢か現かさえも分からぬまま圧倒されるがままに一気に展開していく。その言いようの知れぬ拠り所のない恐怖は卓越している。とはいえ、前半はあまりにスローペースで、後半の展開があってようやくコントラストとして成立するわけであるが。
ひたすら不快感を増幅させる雰囲気は芸術家の苦悩を表面化する。

シュールレアリスム的世界観が確立し、
映画でここまでできるのかという傑出した圧倒的な演出。
終盤は息を呑む素晴らしい映像体験である。
8Niagara8

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