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クローネンバーグの ファイヤーボールのHKのレビュー・感想・評価

3.3
クローネンバーグの全く知らない初期の作品をCSでやっていたので鑑賞。
カーレースの中でも直線を突っ走るいわゆるドラッグレースの世界で、マシンとレース命の熱い男たちが描かれます。
グロくもエロくもヤバくもなく、知らなければまずクローネンバーグ作品だとは思いません。

同監督の初期作品は『シーバース』で痛い目を見たので、ハードルを下げまくって観たせいもあるかもしれませんが、意外とフツーに楽しめました。
昔の二本立てのオマケの方にありがちな無難なB級映画といったところでしょうか。
それでもカーマニアとしても知られるクローネンバーグらしく、レースシーンはなかなかの迫力。

カナダ映画ですし、役者の皆さんもほぼ誰も知らない中、唯一わかりやすい悪役(悪徳スポンサー役)を演じていたのがジョン・サクソン(『燃えよドラゴン』『宇宙の七人』)。
そういえば、『スキャナーズ』の悪役のマイケル・アイアンサイドも同系列の顔でしたが、この監督やはりイケメンよりも濃いというか個性的な顔つきの俳優が好きなようです。

先ほど意外とフツーの映画と言いましたが、ラスト付近でようやくクローネンバーグらしさが少しだけ出たかな~と言えなくもない感じでしょうか。
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