クローネンバーグの ファイヤーボールの作品情報・感想・評価

「クローネンバーグの ファイヤーボール」に投稿された感想・評価

カーマニアであるクローネンバーグ監督の
趣味が色濃く反映された一本。

超傑作『シーバース』や『ラビッド』で炸裂させた、
生理的嫌悪感をもよおす汚物にまみれた
エログロは完全に封印。
音楽から何から、“ザッツ・アメリカ!”(?)っぽい
快活さが見られます。☆


ドラッグレースの人気レーサーである主人公・ロニーが、
スポンサーからの派遣員・フィルの奸計でクビになり、
仲間と共に逆襲へ転じていく。

悪役のフィルを演じるのは、『燃えよドラゴン』
『地獄の謝肉祭』のジョン・サクソン。
レースの収益をピンハネしたりする、
姑息なゲス野郎です。

劇中、ロニーがフィルを殴り飛ばすシーンで、
ジョン・サクソンはトレーラー上から結構な落差のある、
マットも敷いてない地面に直接落下します。☆
ちょっとしたアクション映画なみ。
ここはサクソン、カッコイイと思った。♪

クライマックスでは、悪党が火ダルマになったり、
セスナで逃亡しようとするフィルをマシンで追ったり
(←ドラッグレース専用車だからこその荒技!!)、
それなりの見せ場とカタルシスが用意されています。


レースやメカニックのカット演出などを見ると、
クロネン監督はホントにクルマ好きなんだな~
っていうのが判ります。

世間の、特に同監督作に慣れてる人達からの
評価が高くないのは、大いに納得です。(笑)
(個人的には、意外と楽しめました。♪)

そういう方には、同監督作の
『クラッシュ』(1996)という素晴らしい快作…
いや、怪作カーフェチ物がありますので、
是非そちらを御賞味ください。♪

(←アカデミー賞のヤツと間違えたらアカンでえ!!☆(笑))
異色なのが当たり前のようなクローネンバーグ監督の映画としては、オーソドックスで娯楽色が強いこの作品こそ逆説的に「異色」です。迫力のある音、ドライバー視点のアングルに加え、エンジンの回転数を表示させ臨場感を持たせる工夫が施されています。アクションもそれなりに有り、この監督もこういった作品を作れるんだなあと感心しました。
人非人

人非人の感想・評価

1.5
クローネンバーグらしさを無理やり求めようとするならば、一種の機械映画として見ることもできなくはない。マシンが爆発したり、女性はあくまでもおまけといった感じは、らしい。