タマル

黒蜥蜴のタマルのレビュー・感想・評価

黒蜥蜴(1968年製作の映画)
3.4
三島由紀夫の肉体美たるや。

以下、レビュー。


江戸川乱歩原作のミステリー娯楽大作。例の如く江戸川乱歩は自身の原作をひどく嫌っており、三島由紀夫によって戯曲化された際には

「会話は三島式警句の連続で、子供らしい私の小説を一変し……異様な風味を創り出している」

と、なんとも歯切れの悪いコメントを寄せている。

三島由紀夫の戯曲では、絶世の美女・黒蜥蜴の役を丸山明宏(現・美輪明宏)が演じあげ、話題を呼んだ。
本作においても丸山明宏が主演を務め、中性的な妖艶さを持ちながらも少女の純粋さを秘めた美女・黒蜥蜴を見事に演じている。

本作の監督は『仁義なき戦い』でお馴染みの深作欣二。映画がチープに見えることも厭わない、芝居掛かった深作演出も、こと『黒蜥蜴』という作品に関しては功を奏しており、持ち前のテンポ感に乗せられてあっという間の90分だった。
この頃からテロップ出す癖はあった。「O・S・A・K・A OSAKA」みたいなやつ。
個人的には深作感があって嬉しかった。

三島由紀夫と美輪明宏のキスシーンは必見!!
オススメです!!!
タマル

タマル