S・J・フューリー『エンティティー/霊体』(82)。幽霊屋敷ではなく質素な賃貸住宅が舞台。霊に強姦される若い母親という性的描写ばかりが取り沙汰される本作だが、後半、UCLAの霊体捕獲作戦で彼女の家がセットで再現され監視カメラでモニターされるに至り、幽霊映画の殆どが映画内映画の謂いと気づく。
映画内映画というか、映画撮影じみてくる。映画の中で霊(音・温度・臭い…)という不可視の存在を最新のテクノロジーで記録しようとするから。で、大抵の場合、心理学者や霊媒が監督のような役割を果たす。
子供に見せてはいけない。