このレビューはネタバレを含みます
難解過ぎて本作だけで感傷にひたれるのはごく一部の方だけかと。
おそらくこんな↓世界設定。
世界は連合側とユニオン側に2分されている。
日本ではその境が北海道付近。
ユニオン側が作った塔は平行世界を観測することで未来予知?をしている。
で、主人公達は連合側で塔の側にいる。
しかもそのうちの一人サユリは、塔の設計者の孫。彼女は塔と干渉しあい影響を与えあっているようだ。
塔の活動が活発になればなるほどサユリへの負荷が増し、サユリは意識を失ってしまう(失ってしまった)。
ヒロキとタクヤは自作の飛行機で塔まで飛ぼう!そしてサユリも連れて行こうと約束していた。連合とユニオンが開戦間際になり意識を失ったサユリを約束どおり塔まで連れて行くヒロキ。塔は破壊され(平行世界へは移行せず世界は救われる?)サユリは目覚めるが、サユリの記憶は戻らない…
という切ないヒロキとサユリのラブストーリーと言えば良い?
SF設定、特に塔の意味効果目的が理解出来ず難しい。鍵である塔についての理解が浅いと、ヒロキとサユリの切ないラブストーリーの理解も浅いものとなり台無しに。ひとつわかったのは、新海誠は記憶喪失や多世界解釈がお好みであろうということ。
ヒロキ(吉岡秀隆)とタクヤ(荻原聖人)の声は良かったですねぇ。特にヒロキの声は吉岡秀隆だとすぐにわかったが、年齢等を越えてとてもマッチしていた。
ヒロキとタクヤのバイト先の工場長岡野が魅力的。分断された為ユニオン側に妻がいる為何とかしようとするとても人間的(打算的とも言える)なおじさん。ピュアで理想や夢に生きよう戦うヒロキ・タクヤと好対照的。2人を利用しつつも、どこか温かい目で見守っているように感じた。