安堵霊タラコフスキー

ピノキオの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

ピノキオ(1940年製作の映画)
4.5
相変わらず1940年に作られたとは思えない作画力には舌を巻くが、特にクライマックスの海はヤバいとしか言い様が無い。

キャラクターが生き生きしてるのは良いのだけど、猫とか金魚でも動きや表情が人間的すぎるのはどうかと思った。(妖精だけロトスコープ使ってキモいくらいガチの人間っぽくしてるのは特別な存在ということを強調する狙いだろうが)

あと主題だからってのはわかるんだけど、ピノキオに降りかかる苦難がピノキオの純朴さ故に見ててキツいものがあって、ハネケやトリアーらの残虐描写よりも見ていて心が痛くなった。

ということで昔抱いていた苦手意識が未だに健在だと思い知らされたわけだが、描写の凄さ故に名作であることに疑いの余地は無い。

ところでこの作品の後に作られたダンボに足りなかったのは、この作品や白雪姫にある名曲の存在だったのかもしれない。