Toineの感想文

ゴースト・ライトのToineの感想文のレビュー・感想・評価

ゴースト・ライト(2006年製作の映画)
3.6
【あの時の気持ちを愛をどうか踏みにじらないで】
ディスクをレンタルしたタイミングでアマプラさんの観放題が始まるという映画民あるあるのモヤモヤを経験しつつドキドキしながら鑑賞いたしました。
勿論デミ・ムーア様お目当てです♡
ていうか作品を観てから感想文を作るまでに日にちがかかり過ぎて細かい部分が思い出せなくなるのでいつでも振り返れる観放題は普通に助かります。

劇中ある人物がTVで観ていた映画が古典ホラーの名作「夢の中の恐怖(1945)」だったのが死ぬほどぶち上がりました。
あの作品はオムニバスで見どころの5話目のクライマックスシーンを選んで流すという憎い演出。
監督の映画の趣味、好きです♡♡

デミ様を含め、とにかく映像が美しい。
綺麗なお家、素敵なインテリア。
タイプライターの繊細なデザイン。
広大な自然…風の方向、光の角度、木々の色、川や海の水の動き。
そういったものをじっくりと噛み締めるような撮り方をしている。
そのせいか物語のテンポはゆっくり進行します。

冒頭のご家族の幸せな日常のひとコマ。
もうここから嫌な予感しかしない。
その予感は当たってしまったけれど美しさと悲しさ、恐ろしさとの対比が素晴らしくて目が逸らせなかったです。
1時間過ぎた辺りとラスト30分くらいで急展開を迎え映画の方向性がガラッと変わるのが面白かったですし、何よりも真相にゾッとさせられました。
やっぱり幽霊よりも生きている人間の方が何倍も怖いんですけど!!
作中の幽霊はぜんぜん怖くなかったなあ。
ビジュが可愛いのでむしろ癒しの存在でしたわ。

今作のような構成の映画は今となっては目新しさが無いのかも知れませんがひと昔前のミスリードやどんでん返し手法が大好物のため観ていてとっても心地よかったです。
あ、でもスコットランド訛りの英語は私にとって難易度が高すぎるので流石に字幕をつけて欲しいなと思いました。