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ハノイ・ヒルトンのmhのレビュー・感想・評価

ハノイ・ヒルトン(1987年製作の映画)
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ベトナム・ハノイにあった悪名の高いホアロー捕虜収容所が舞台。
捕虜同士で連絡を取り合い組織的抵抗をはじめたことに、所長が気がついて切り崩しにかかるという回りくどいロジックで捕虜への拷問がはじまる。このあたりの歯切れの悪さに、なんかもっとほかの原因があったのではと勘繰ってしまう。
「落ち」ずにみんなで一緒に出ようとする捕虜側の抵抗は十年以上に及んだという史実を元にした話で見応えがある。
ジャケットにもなっている右手を挙げるポーズは中盤に登場する。
憎まれ役の収容所所長が「アンブロークン」の渡邊睦裕伍長みたいに、問題の多い人物なのかと思うような作りなんだけど、ここの所長はそういうわけではないっぽい。海外のWikipediaにも言及はなかった。
捕虜仲間の名前を覚えることが、殺されないための保障になり得るとか、そんなシチュエーションにならないと気がつかないようなプロットがいいね。
250名もの名前を覚えるのは大変そうだった。
キューバからやってきたベトナム側のエリート将官も良かった。ホーチミンとカストロの仲が良かったのはあとからググって知った。
ハノイハンナのプロパガンダ放送が聞けたのはめっけものだった。まさか本人じゃないんだろうけど、かわいらしい声だった。
捕虜と捕虜収容所を政治利用しようとするベトナム側と、アメリカ側の事情なんかも面白い。
ラストの解放感はかなりものだった。
DVD化されてないタイトルで、ぎりぎりすべり込みでレンタル落ちのVHSを(安く)購入することができた。
面白かった。
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