じゃいろ

デビッド・クローネンバーグのシーバースのじゃいろのレビュー・感想・評価

3.8
デヴィッド・クローネンバーグの処女作ながら既にクローネンバーグの世界観が確立されているのが凄い
エログロバイオレンスなストーリーとショック描写は流石のクオリティ

高級マンションを舞台にしたワンシチュエーションであったり、人間が暴徒と化すところはほぼゾンビ映画のようだが、意識のないゾンビと違って性欲を中心に欲望に忠実になり過ぎる様はより怖いし面白い
それ故に「愛し合おう」というセリフがもう寄生虫に毒されているという合図になっているのがこの作品特有の要素で良い

生々しくて厭な描写だらけなのに中だるみを感じないのはクローネンバーグのアイデアの多彩さとランタイムを短くした編集の上手さか 単純に予算が少なくて短くなっただけかもしれないが本作に関してはそのチープさすらプラスになっている
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