2秒前

ガートルード/ゲアトルーズの2秒前のレビュー・感想・評価

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何度も言われていることだが、決して交錯しない視線のドラマ。それだけで作られていると言ってもいい。とんでもない。
ゲアトルーズ、ゲアトルーズ、ゲアトルーズ、何度名前を呼ばれても、彼女は口で応えこそすれ一顧だにしない。元恋人の詩人が泣き出そうとも、視線の主導権は彼女にある(彼と視線を合わせるときはわざわざ両手で顔を包んで彼女のほうを向かせるのだから)。
また、彼が燭台に火をつけた横の壁掛け鏡にゲアトルーズの全身が収まるその姿の妖しいこと。
最後は平然と時間が飛ぶ。そこで行われる別れの潔いこと。手を振る友人を捉えたロング。切り返して、再びは開かないだろう扉。

画面にばかり目がいってセリフの記憶がほとんどない。要再見。
2秒前

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