爆裂BOX

悪夢男の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

悪夢男(2007年製作の映画)
3.9
子供に恵まれない人妻エレンは子宝を授かるアフリカの呪いの仮面を注文するが、届いたのは鬼の様な顔の不気味な仮面だった。その日からその仮面と同じ姿の怪人「ナイトメアマン」に襲われる悪夢を見るようになる。夫のビルはエレンを診療所に連れて行こうとするが、途中でガス欠になり、ビルは一人でスタンドに向かう。ビルを待つエレンの前にナイトメアマンが現れ襲いかかってくる・・・というストーリー。
「未確認生命体ザ・フロッグ」や「キラー・アイ」のロルフ・カネフスキー監督作で、テキトー感漂う邦題と「フレディVSジェイソン」のパクリジャケットから地雷映画を想像しますが、思ったより楽しめた作品でした。
ナイトメアマンに襲われ必死で逃げるエレンは森の中の家に辿り着き、そこにいた4人の男女はエレンを介抱し、ビルに電話をかけるが彼からエレンは精神病なので注意するよう警告を受けるという内容ですが、タイトルからは「エルム街の悪夢」を想像しますが、悪夢を見るのは最初だけで、どちらかというと別荘に来た若者が殺されていく「13金」的なストーリー展開です。
殺害シーンはアッサリめですが、口内を貫通するクロスボウの矢や喉に刺さる包丁などチープながらもゴア描写もありますし、テンポがいいのでダレませんでした。最初の追いかけられるシーンは最初はハラハラしましたが、途中から逃げるヒロインのシーンと若者のエロ会話シーンを交互に映すのでちょっと緊張感にかけました。
ヒロインのエレンも逃げ込んできてからは「悪魔が中にいる」等叫んでナイフで自分の腕切ったりと結構頭おかしい危険人物なので信用置けないんですよね。ビッチな感じのミアが一番冷静で外に何かいると思ったらクロスボウ持ち出して来たり、ライフル銃持ちだして来たりと戦闘意識高くて頼りがいあるのも面白い。
ナイトメアマンも蹴られて倒れたり菌的喰らって倒れたりとと意外と弱いのですが、多分見てれば誰でも「あいつが犯人か」と見当つくのでこの弱さも納得できます。後半のネタばらしも「やっぱりか」と思いました。
ただ、ここから物語がスラッシャーから一気にオカルトになる超展開を見せるので飽きませんでした。この悪ノリっぷりは「デモンズ」等の80年代辺りのホラー映画を彷彿させて楽しめました。最初主人公と思った人からすぐやられるだろうなと思った人への主人公交代も面白い。しかし薬で抑えられるんだな。
とばっちりを食らった若者たちが一番かわいそうでしたね。特にミア。
ミア役は「案山子男」等に出てるティファニー・シェビスでおっぱいサービスもあり。エレンも美人でシャワーシーンなどのサービスシーン披露しますし、女性陣美人でサービスシーン抜かりないのもこの監督らしい。
ジャケットやタイトルからは地雷映画の匂いがプンプンしますがB級ホラー好きなら楽しめる作品です。