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異魚島のRenkonのレビュー・感想・評価

異魚島(1977年製作の映画)
4.0
この物語のあらすじを一言で語るのはとても難しい。
漁師たちの魂を飲み込んでしまうという幻の島「異魚島」の言い伝えが残る小さな漁村がこの物語の舞台。
海難か、はたまた呪いか。
漁師たちを亡くし海女だけが住むこの漁村では、男を一人外から呼びこんで、海女たちに種付けする代わりに一生遊んで暮らせるという待遇を用意していた。

工業排水による水質汚染、精子バンクという一筋縄ではいかないような描写も織り交ぜながら、
海女たちの証言により消えた男の前日譚が徐々に炙り出されていくという巧みなプロットに、韓国映画の土台の高さを見た気がした。
その上ミステリアスな異魚島の存在が、終始不気味に横たわる。

死体のチ○ポに棒をぶっ刺して死姦するじぇじぇじぇなシーンがあったりと、ギドクを初めとする韓国の変態監督たち(褒めてる)は、自国のこういった作品でしこしこインスパイアを受けていたのかと考えると、思わず納得してしまう。
あと、飲み屋の海女とユンシクがやっちゃうシーンでの「おばさんに聞こえないように皿を鳴らすわ」ってやつは、音小さくて全然意味無いな!と思い笑った。

未だ日本版DVDのリリースが無いキムギヨン作品。こうした貴重な作品を特集してくれたシネマヴェーラさんに、この場を借りて感謝を伝えたい。(締め方雑)

@シネマヴェーラ 11/11
(なんか日付すらあのシーンの隠喩に見えてきたよ)
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