Maoryu002

マイネーム・イズ・ハーンのMaoryu002のレビュー・感想・評価

マイネーム・イズ・ハーン(2010年製作の映画)
3.6
アスペルガー症候群のインド人リズワン・ハーン(シャー・ルク・カーン)はイスラム教徒だったが、移住したサンフランシスコでヒンドゥー教徒のマンディラ(カージョル)と出会い恋に落ちる。彼女の息子と3人で幸せに暮らしていたが、9.11の同時多発テロの後、彼らにも悲劇が起きてしまう。

障がい、宗教、人種といった社会問題がうまく盛り込まれ、とんでもない大傑作ではないかと期待したが、終盤、ストーリーがあまりに誇張されぐちゃぐちゃにかき混ぜられてしまい、感動が止まってしまった。
残念ながら、インド版「フォレスト・ガンプ/一期一会」にはならず。

とはいえ、ハーンの純粋さと無欲の愛は、社会に蔓延する憎しみや怒りの虚しさを強調して見せてくれるし、善意や良心が宗教を越えるものだと教えてくれる良作だ。

特に前半はインド映画らしいコミカルさに溢れていて楽しかった。称賛される大統領がブッシュではなくオバマってところも笑える。

もし仲間が傷付けられたら、子供が殺されたら、そんなに寛大でいられるか。
かなり難しい気はするが、こういう映画は少しずつそんな “赦し” の大切さを刷り込んでくれるのかもしれない。
Maoryu002

Maoryu002