このレビューはネタバレを含みます
いやあ、これは無理がある。かったるくて見てられない。
ハーンのキャラクターがブレない、直情的で真っ直ぐなのはたしかにアスペルガーの役としては悪くないけれど、それを見せる映画全体の雰囲気がまるでダメ。子供向けなのか?
ボリウッドにもこういう、宗教で判断するのは良くない、一緒くたにするべきじゃない、テロも反対だ!という波が来ていて、若干にも教育的な要素をもり入れて進化しているのはわかるが、それをコメディと同じように監督していてはダメだ。いまにもダンスで踊り出すんじゃないかと思ったよ。
アメリカ国内の事件を描いている、アメリカでロケされているけれど、所詮インド国内向け、ボリウッド向け。
昔、90年代なら、日本のテレビ番組もおんなじことをしていた。オールアメリカロケでアメリカを扱った、日本人中心の、凝り固まった日本人向け番組はこんなふうだった。日本語ペラペラの金髪青目のアメリカ人を出して、世界はひとーつー♪と握手をして終わるような番組だった。
メイド・イン・ニホンと書いてある、オーセンティシティのカケラもないような番組を作っていた時代と比べれば、この映画は撮り方の技術、CG技術は上がっている。クリアな画像、迫力の絵、そしてインドテイスト。
インド人がこれを見ても多分違和感を感じないのだろうけれど、わたしには無理。ミスマッチが見てらんない。
「ライフ・イズ・ビューティフル」と同じく、キャラとテイストとストーリーが合っていない。加えて歌や出会いや絆やら無駄に引き伸ばしたエンターテイメント感、何度も言うが、かったるくて見てらんない。