氷雨水葵

インシディアスの氷雨水葵のレビュー・感想・評価

インシディアス(2010年製作の映画)
3.6
2023年リライト16本目

低予算だけど

◆あらすじ
妻ルネ(ローズ・バーン)は、夫ジョシュ(パトリック・ウィルソン)と2人の息子とともに新居に引っ越してきた。

しかし、間もなくして長男ダルトン(タイ・シンプキンス)が謎の昏睡状態に陥ってしまう。

さらに、家のなかでさまざまな怪現象が起きはじめ、引っ越すことを決意するが―――。

◆感想
あっさり観れるホラーを探したところ本作に行きつきました。久しぶりの再鑑賞でワクワクしてたけど、やっぱり監督・ジェームズ・ワン、脚本・リー・ワネルは最高です。ブラムハウス産低予算映画は『パラノーマル・アクティビティ』から始まって、『インシディアス』や『フッテージ』などがありますが、どれもよくできていますね。ただ『パラノーマル・アクティビティ』は2作目くらいで限界でしたがね(笑)

さて、本作は『インシディアス』シリーズの1作目、時系列では3作目になります。グロ演出満載のホラーもいいけど、ジャンプスケアがあったり、シンプルな驚かせ方をするのも良い!!何よりカメラアングルで恐怖を味わえるし、音でもビビらせて来るのは心地が良い。幽体離脱やら’’彼方’’やら、少しホラーとは離れた世界観ではあるものの、一家を襲う恐怖を体験できると思います。序盤から中盤までは息子が昏睡状態に陥り、さまざまな怪現象が家族を襲うという流れ。ただ、中盤以降は本シリーズの主人公エリーズ登場で、だんだん息子が昏睡状態に陥った謎が解けるとともに、面白いラストも待っています。今でこそナンバリングついてますが、当時は「まさか続くの!?」と思ったものです。
てか、時々見え隠れする幽霊にドキドキワクワクが止まらない(笑)小さい子どもの霊が家のなかを走り回ったり、紫外線変化レンズにニヤッと笑った姉妹(?)が写り込んだり、ピアノや弦の音がバックで流れてるのも何気に怖い。割と序盤のタイトルバックから甲高い音が鳴っているので、その嫌な感じ(褒めてます)が最後まで続くといったところ。
そして、ピアノの上に置いてあるベビーモニターは完全にフラグだった!ゾワゾワするホラー映画のマストアイテム「音が鳴るやつ」の演出は好きだし、いい塩梅で怖さをプラスしてくるからテンション上がりますね。『ジェーン・ドウの解剖(ブラムハウスではない)』の生き埋め防止ベルや、『インシディアス 最後の鍵』のホイッスルなど、フラグだとわかっていても、いや、わかっているからこそニヤニヤしちゃいます。

ただ、ストーリー自体は凡庸だし、リー・ワネル好きだからこんなこと言いたくないけど、正直恐怖演出だけしか見どころはないかも…。お化け屋敷を映画化した感じなので、ホラー苦手な人はビビり散らかすと思いますが。
でも個人的にはジェイソン・ブラムが製作にいれば観る人間なので、低予算だろうが設定ガバガバだろうが関係ないんですよね(笑)

カメラ振ったら何かいるというドキドキ感を楽しめる作品だと思います。

そういえば、大学の黒板にリー・ワネルとジェームズ・ワンに馴染みのあるキャラクターの落書きが(笑)気づいたときはニヤニヤが止まりませんでした。精神削るから尻込みするけど『ソウ』シリーズも再鑑賞したいなぁ。
氷雨水葵

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