風来のリヨナ

宇宙人東京に現わるの風来のリヨナのレビュー・感想・評価

宇宙人東京に現わる(1956年製作の映画)
3.3
謎の遊星 ”R”

最近、謎の円盤の目撃情報が相次いでおり、不漁に無線や電気の不調まで頻発することから、やれ米国の新兵器だ、無断の衛星だなんだと大騒ぎらしい我らが東京。

そんな中、各地で目撃され始める謎の怪物と現場に残される ”青い炎” …ところがそれがパッタリと収まったかと思うと、記憶を持たぬ美女ギンコが保護されて…みたいな。



56年製のSF特撮!なんとフルカラーでスタッフに岡本太郎がいる。もうとにかく可愛いデカラビア(参照:女神転生)が見れます。絶対この宇宙人デザインが岡本氏でしょ。「僕たちを醜いって言ってるけど彼らの言う美人を見てみてよ!醜い!」ってしてる集団会議の可愛さよ…

正直脚本は「あれ?」ってなりますし、可愛い宇宙人くんたちも割りとすぐに出番を控えるので、中弛はキツめですが、原爆を唯一喰らった国であるという反核的なメッセージ性は、さほど時の経ってない当時ならではの強みが感じられて良かったです。

人が倒れ、生き物が死に、水が溢れ全てが赤く染まる終末描写はなんかかなり不気味…。あの伝説のカービィのアニメの…妖星ゲラスだっけ…めちゃくちゃあれを思い出しました。これが元ネタなのかな…あれは『妖星ゴラス』なのかな…でもあれより古いですよこれ。元ネタの元ネタ?色々貴重品な映画だと思います。

個人的に気に入ったのは、瞬歩するギンコ、宇宙テーマの下町居酒屋 ”宇宙軒”、パニック描写の持ち物の古さです。
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