フセイン政権が終末を迎えるころのクルド人たちの命運を描いている。
ろくな説明もなくはじまるので、クルド人視点の話だとなかなか気がつかない。これからイラク側からの弾圧・虐殺がはじまるということがわかっていてこその展開となっているので、不勉強なおれはあとからググって全貌を知ったのだった。
相思相愛のクルド人のふたり。イラクの警察官もヒロインに思いを寄せる。
機転を利かせて子どもたちを救うヒロイン（医者）仲間を匿うクルド人側の男。そんなふたりを国外に逃がそうとするイラクの警察官というしっかりしたストーリーがある。
役者さんや制作スタッフのほとんどがクルド人というのも特筆するべき点でした。
こんなB級戦争映画みたいな邦題つけちゃったら、クルド人の話だってわかんないじゃんね。
面白かったです。

2014/9/8鑑賞(鑑賞メーターより転載)
この映画の舞台となった80年代、2000年代そして現在も戦場であり人種間の強固な対立が歴然と存在する、イラク北部のイラク人とクルド人をテーマにしたドラマ。前半は主人公であるアラブ人女性とクルド人の恋人の周囲に絶対納得してもらえない恋が主体で抑揚がかなり少なく眠気との戦いだったが、後半女性が自らの使命に目覚めて恋人そして多くの人たちを救うようになってからは目が離せなくなった。民族がそこに存在するが故の苦悩も確かに感じ取れたが、一方で彼女の最後の選択は他の人の想いと照らし合わせ本当に正しいのかとも思う。

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