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農夫の妻の盆栽のレビュー・感想・評価

農夫の妻(1928年製作の映画)
2.8
良い人はすぐ近くにいるよ


 アルフレッド・ヒッチコック監督の初期ラブコメ映画。サイレント映画の2時間弱は中々の長さを感じますが、ストーリーが単純に面白いので最後まで観れます。妻に先立たれてしまった農夫が再婚相手を見つけようとする物語。

 合コンを経て、次々と女性たちに求婚していく農夫の姿を淡々と見せられますが、この農夫がデリカシー皆無男。発言が不謹慎で現代では追放されるレベル。しかし女性陣も負けてない。農夫に対し、真っ向から自己のアイデンティティを主張する。あまりにも清々しいので笑みが溢れてしまいます。

 セリフ多めのサイレント映画であり、結構演出面に惹かれる場面が多い本作。特に、農夫が「本物の愛」を見つけた瞬間の画は最高。ラブコメなのでサスペンス色は一切ありませんが、ヒッチコック作品だからこそ何かあるのではないかと探ってしまう珍作でした。

2024.10.14 初鑑賞
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