KOUSAKA

モンソーのパン屋の女の子のKOUSAKAのネタバレレビュー・内容・結末

モンソーのパン屋の女の子(1963年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2021年9月、新文芸坐「エリック・ロメール「六つの教訓話」+「喜劇と格言」+3」特集上映にて鑑賞。そのあとザ・シネマメンバーズで2回くらい鑑賞しました。

まあ要するに、ナンパのお話😆

主人公たちがパリの街中をあちこち歩き回るのは、ロメール作品のお決まりで、パリの街並みと人々の生活の様子を見るだけで毎回幸せな気分になります。

シルヴィは確かに正統派の美人なので、男性たちが夢中になるのは分かります。一方パン屋で働く女の子ジャクリーヌは、ちょっとアカ抜けない素朴な感じ。

シルヴィと再会したいから、あちらこちらとパリ中を歩き回る中で通うようになったパン屋さん。ジャクリーヌのこともちょっと意識して、いつしかお店の入り方や態度に気を配るようになってくるんやけど、でも好きなタイプではないから、主人公の男がジャクリーヌに対して勝手にマウント取るような対応をするのがウザい。「彼女には私を安心させるような軽さがない」って何様やねん‼️

しかも勝手な脳内妄想で「シルヴィへの面当て」という設定で、ジャクリーヌにわざと深入りする素振りを見せるのもひどい。せっかくサブレー2個くれたのに・・。

あと、この主人公の男が、やたらと紙くずをポイ捨てするのが気になりました。まさに彼の軽薄なキャラを象徴してる感じ。

それこそ紙くず同様にジャクリーヌを「ポイ捨て」する主人公が、なんか幸せになってるラストには全然納得出来へんけど、これって「二兎追う者は一兎も得ず」という教訓をシニカルに表現してるっていうことなんかな~?さすがに皮肉が利きすぎてる・・😣

これ見よがしに二人でパン屋に行くラストの切れ味も凄いので必見。
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