このレビューはネタバレを含みます
やっぱり濱口竜介監督の作品は好き。すごい。
ロメール的な会話劇の妙は相変わらず素晴らしいし、それこそロメール監督の『木と市長と文化会館/または七つの偶然』にテーマが似ている気がした。あと花ちゃんが山の中で行方不明になるくだりはトトロのメイちゃんっぽかった。
しかし、まさかラストがああいう展開になるとは・・。町の「便利屋」として究極のお仕事を敢行したという事?😅少しは巧と高橋の間にあった壁が融解し始めているのかなと思っていたら、全然違った😵
振り返ってみたら、車中で野生の鹿の話になった時の「行き場がなくなった鹿はどうすれば良いんだ?」「どこか別の場所に・・」というあの会話が、2人の溝を決定的なものにしたのかも。手負の鹿である巧に、不用意に近づきすぎた高橋は、返り討ちにあう運命だったという事ですね。