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北北西に進路を取れのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)
3.8
アルフレッド・ヒッチコック監督の集大成とも言われる巻き込まれ型サスペンス。
タイトル・シーケンスはソール・バス。
音楽はバーナード・ハーマン。
原題: North by Northwest (1959)

ニューヨークで広告会社を経営するロジャー・ソーンヒル(ケイリー・グラント)は、キャプランという男に間違えられ、謎の組織から追われる。
更に、殺人容疑で警察からも追われる。
ストーリーの要である謎の美女イヴ・ケンドール(エヴァ・マリー・セイント)が絡み、ニューヨークからシカゴ、サウスダコタのラシュモア山まで、見せ場満載の逃走劇が展開される。

国連本部、
シカゴ行きの寝台列車"20世紀特急"、
コーン畑、
オークション会場、
ラシュモア山(歴代大統領の顔が岩壁に刻まれた巨大なモニュメント)…といろんな場所で見どころ満載。お金をたくさんかけた大掛かりな娯楽作という感じ。

拳銃がうまく使われます。

人を食ったようなラスト・シーンもヒッチコックの妙。

~原題のNorth by NorthWest について~
北北西は"North-NorthWest"(NNW) であり、主人公と教授がノースウエスト航空を利用している。
シェイクスピアの「ハムレット」の台詞 “I am but mad north-north-west;when the wind is southerly, I know a hawk from a handsaw” (私は北北西の風の時に限って理性を失ってしまう…)から引用したという説がある。

当時36才のエヴァ・マリー・セイントの魅力を引き出したヒッチコックの力量はさすが。彼女の代表作になりました。
ケーリー・グラントは、口のうまさで乗り切る広告マンを魅力的に演じている。
~脇役もまた楽しい~
・謎の組織のボス、ヴァンダム:ジェームズ・メイソン
・ロジャーの母:ジェシー・ロイス・ランディス
・教授:レオ・G・キャロル
・ヴァンダムの手下の一人:マーティン・ランドー

なお、食堂車のシーンで、
もともとの台詞
“I never make love on an empty stomach”(私は空腹でセックスしたことがない)は、
“I never discuss love on an empty stomach”(空腹で愛を議論したことがない)に声だけ(映像はそのまま)差し替えられたとのこと。
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