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ボーン・コレクターのTKEのネタバレレビュー・内容・結末

ボーン・コレクター(1999年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

今も変わらないデンゼル・ワシントンとこれが初主演というアンジェリーナ・ジョリーのバディものサスペンス・スリラー。

かなり昔の作品ですが、やはり良作です。



原作小説があるとのことで、ストーリーの構成はしっかりとしており、体が全く動かないながらも優れた考察力と観察力でベッドから事件を推理するライム捜査官と、若いながらも現場検証に関しては才能あるアメリア巡査のタッグが絶妙に素晴らしい。

また、殺人現場も殺人方法も目を覆いたくなるようなほどリアルで残酷でサイコじみてて無慈悲なところがよい。

それでも、子供は殺されないという、サスペンスあるあるはしっかり守ってるところもよい。



途中で変にラブ・ロマンスを挟まず、常におどろおどろしい雰囲気を醸し出し、さらに「犯人は警察の身内」という情報からあからさまに怪しい人物をミスリードさせるなど、サスペンス物としては上質。

ただ、最後の最後で登場する犯人がまさに「誰、お前?」というのがもったいない。

何気なく見てると「お前、いたっけ?」というくらい地味な登場人物で、かつ犯行動機もその時になって初めて語られるレベルなので、その辺はもう少し伏線があってもよかったんじゃないかな?と思う。



犯人の最後の標的はもちろん主人公であるライム捜査官なんだけど、そんなに回りくどいやり方しなくても、チャンスはいくらでもあったじゃん!?

そして、計画以外の衝動的殺人多くない?!とも思ったが、目的を達成すること以外は後先考えないで行動するあたり、サイコじみてて逆にいいのかも。



今見ると、映像の暗さや淡々と進んでいくストーリーに飽きてしまう人は多いかもしれないけど、本来のサスペンス・スリラーってやはりこういうものだよな、とおじさんは感じてしまうのでした。
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