パム・グリア演じる女性カメラマンが仕事現場で偶然発砲事件に巻き込まれたことを切っ掛けに何者かに命を狙われながらも相棒となる探偵とともに事件を解決に導くという探偵活劇、内容はベタなからもテンポの良さとスピーディーな語り口、アクションやお色気などをほどよく盛り込んだ演出によって完成度の高い娯楽映画に。何より主演のパム・グリアの素敵な笑顔(今回は普通の女性の役なのでいつもより顔が険しくない)が結構出てくるので嬉しくなる。
パム・グリアは知性的な顔立ちなのでカメラマンという役柄がよく似合う、ただし物語であまりその仕事が生かせていたかというと微妙。そして相変わらずけしからんスタイルの良さで男性を興奮させるというかバグらせる。
主人公の大人びた弟などコミカルなキャラの活躍や彼らによる会話などがユーモアさを醸し出していて良かった、あと身体検査という名目でパム・グリアの胸を触ることが出来たアホ警官の間抜け面に東映エロ映画での由利徹や大泉滉の面影がだぶって笑えた(でもこのシーンは向上心の無い白人に蔑まさせる存在でいることに満足している黒人男性をカリカチュアに描いていたと知りその深さに唸らされたりも)。
いかにも活劇らしいストーリーかと思いきや弟を守る主人公の姿やアフリカ系アメリカ人を排除せんとする悪党に対する主人公たちの態度など黒人の誇り高きスピリットや希望ある未来を次世代に託そうとする生きざまが描かれるドラマが熱い。希望の象徴が輝くラストも清々しい限り。
相棒のヤフェット・コットーが普通の人の役のためアクションに参加できないパム・グリアに代わってアクションで大活躍する、『野獣狩り』の藤岡弘、みたくビルとビルの間をジャンプするという芸当まで披露。ちなみにこの人の顔何処かで見たようなと思ったら『ミッドナイトラン』でデ・ニーロに警察手帳を盗まれ色々と悪用されるという被害を受けた刑事じゃないか。
作中で流れるファンキーなスコアがいずれも素晴らしくてテンションが上がる。
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