Saaaaa

不安は魂を食いつくす/不安と魂のSaaaaaのレビュー・感想・評価

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所属する国籍だとか職業だとかの枠組みに注視し、枠組みのイメージや偏見のみで差別をしてくるような人間が過去に多かったからなのか、新しく出会う人はまた自分を差別的な目で見て来るだろうと考える。そんな中でエミと出会う。エミはアリを差別的な扱いをせずにもてなしたため、アリはエミを差別的な人間ではないだろうと好意のようなものをもった。

一見、枠組みに囚われずに人間を選んでいるように見える人は、優しい人に思えたり寛容な人に見えたりする。しかし直接的に差別してくる人以上に枠組みに囚われていたりする。

優しくするのだって、自分が相手より上位にいると考えた末に現れる同情かもしれないし、強い偏見を浴びたり好奇の目にさらされていたりする相手を世話することによって得られる周りからの “良い人 “評価を目的としているかもしれない。また、自分にとって好都合でありアクセサリーとして手元に置いておきたいから優しくすることだってある。   

始め、エマはアリが若くて顔がタイプとかでおまけにアレが大きそうでセックスがうまいだろうと考え、枠組みではなくアリの内面について興味のある素振りを出せばあわよくば、、、と思いアリを家にあげたのかなぁと思った。

暗い部屋で電気を消し、無言で抱き合う。そうすると相手の枠組みなんてものは一切見えない。
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