Lipthinks

不安は魂を食いつくす/不安と魂のLipthinksのレビュー・感想・評価

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ファスビンダーの作品の中ではストーリーがはっきりしていて露骨な芸術表現みたいなものは少ないけれど、舞台や構図に対する美意識は十分に堪能できる。

相手を利害関係でしか捉えていないような人たちの軽い差別にざくざく傷つけられていくのが見てられない。

盲目だった気持ちが落ち着いた時、お互いに相手を大事にすることが疎かになっていくのもキツかった。
特にアリの職場にエミが来て、それを同僚に揶揄われた時一緒になって笑っていたのは辛かった。

かすかに希望が残るような最後だったけれど、とことん暗くなる作品だった。
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