男はくらいよ監督さそり

シェーンの男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

シェーン(1953年製作の映画)
5.0
水曜ロードショーで今は亡き父と観た。父の大好きな映画だった。何十年ぶりかでアマプラで再見。
これはパーフェクトな西部劇!
地上波では30分カットされてたからパーティのシーンや酒場の殴り合い、開拓者の生活のシーンは初見。
以前の印象では旅烏が一家を助けて正義の為に戦う話だったが、これは開拓者を描いた話。
悪役も地主で開拓者。そこら辺もちゃんと描かれてて土地争いの話。南北戦争で元南軍も北軍も一緒に暮らしてる村人の背景も描かれてる事も解った。
旅烏が奥さんに仄かな感情を描き、旦那も自分が死んだらシェーンに面倒見てもらえというニュアンスのセリフもあった。
少年の目から見た大人の世界。ブランドンデワイルドが素晴らしい!30歳で交通事故で亡くなったとの事。
そして耐えに耐えて最後に爆発するパターンはヤクザ映画やブルースリーに受け継がれている。
高倉健、寅さん、用心棒、イーストウッド、小林旭、石森章太郎、赤塚不二夫、川崎のぼるとほとんどの西部劇や漫画、ロードムービーに影響与えた偉大な映画。
ラストにシェーンが被弾してたのは確かだが、墓場に向かっているラストシーンは死に向かってると解釈されている。
それにしてもガンファイトシーン、ジャックパランスの悪役と完璧だ!
分析家が一コマ一コマ調べたらアランラッドは本当に映画史上最速の早撃ちとの事。余りにも有名なシェーンカムバックの名シーン、音楽、ジーンアーサーの存在、バンへフリンの父親像、ベンジョンソン、エリシャクックjrの出世作と全てが完全無欠の名作。