桔梗F

ルックアウト/見張りの桔梗Fのレビュー・感想・評価

ルックアウト/見張り(2007年製作の映画)
4.2
交通事故の後遺症で短期間しか記憶を保つことが出来ない青年が、悪事に巻き込まれた挙げ句に加担していくさまとその顛末をスリリングに描いたクライム・サスペンス。!

短期間しか記憶が…と言えば『メメント』『ガチ・ボーイ』(..)
どちらとも展開は全く違い、サスペンスとヒューマンドラマ部分をうまく融合させた良質のサスペンス・ドラマ(^o^)

スコット・フランク監督は長編デビュー作だが、脚本家として『マイノリティ・リポート』『リトルマン・テイト』『冷たい月を抱く女』などに関わりシナリオの良さは折り紙つき。

実は『猿の惑星 創世記ジェネシス』はスコット・フランク監督が当初監督予定だったのにまさかの降板(;_;)まことに残念…

本作は監督もデビュー作、ジョセフ・ゴードン=レヴィットもまだ無名(--;)派手なドンパチもなく地味なため未公開となってしまったが、実は隠れた秀作映画(;゜∇゜)

最近のハリウッド映画には珍しく、派手な展開より登場人物一人一人に焦点をあてるヨーロッパ映画風な作りとアメリカニューシネマのような暗い流れのため一般映画ファンに評判が良くなく、質が高い割りに埋もれてしまっている(T-T)

ジョセフ・ゴードン=レヴィッドも主役にものの見事にピッタリ(^o^)
撮影に11ヶ月もかけ念入りに脳に傷害を持つ若者役を研究して取り組んだ意欲作!

脇を固めるベテラン、ジェフ・ダニエルズも盲目で癖のある主人公の親友役を熱演(^^)『アラクノフォビア』で蜘蛛と戦うだけではない(^-^)

また『チェイシング・リバティ』で世界中の女性を虜にした(笑)マシュー・グードがまさかのスキンヘッドの悪役(-_-;)イケメンは悪役でもイケメンである(=д=。)

登場人物それぞれによくも悪くも癖があり、短いセリフで短時間登場の脇役にそれぞれ大事な役割を与える手腕は見事(;・ω・)

何気ない会話や仕草も後に重要な伏線となり回収される脚本の妙(;゚Д゚i|!)

ラストまで放置プレーな箇所もいくつかあるが、それが程よく余韻へと繋がる(^-^)v

地味だし暗く、万々歳なラストでもないが、知名度の低い未公開映画にしては掘り出し物の部類(^^)/

ジョセフ・ゴードン=レヴィッドファンは特に必見!
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