kumada

イングロリアス・バスターズのkumadaのレビュー・感想・評価

4.2
劇画タッチですね。2時間半の長い映画ですが、全く退屈せずに見ることが出来ました。物語は5章から成ります。各章において登場人物たちの造形や駆け引きがとても丁寧に描かれます。見応えあります。悪役はヒットラー率いるナチス、対するはナチスを血祭りにあげる使命を帯びた米軍特殊部隊と、ナチスに家族を殺された女性ショシャナです。米軍特殊部隊とショシャナはお互いを全く知ることなしに、ナチスを追い詰めていきます。

映画冒頭で、ナチス親衛隊のランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)が、尋問相手を理路整然とじわじわと追い詰めていくシーンに引き込まれました。米軍特殊部隊が、殺したドイツ兵の頭の皮をぺりぺりとはぐシーンは痛い痛い(相手は死んでるから痛くないけど)。人種と言語が入り乱れる映画ですが、混乱することはありません。それにしても、俳優さんたちが、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語をとても流暢に話すのにビックリ。真っ赤なドレスを着たショシャナが撃たれるシーンはこの物語のクライマックスですね。ラストシーンで、米軍特殊部隊のレイン中尉(ブラッド・ピット)が言います。「こりゃダントツで最高傑作だ」と。確かにタランティーノ監督の映画では最大のヒットになりました。
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