このレビューはネタバレを含みます
リドリー・スコット監督作。
米海軍特殊部隊の過酷な訓練プログラムに参加することになった女性軍人ジョーダン・オニール大尉の姿を描く。
主演のデミ・ムーアが見せる体当たり演技に女優魂を感じる。軍隊という「ザ・男社会」の中にただ一人飛び込むオニール。女性に対する偏見に直面しながら、やがて見た目も中身も女から男へと生まれ変わっていく姿が勇ましい。ただ、男として認められるようになった女というイメージが強く、真に男女間の平等が実現したようには思えなかった。
ヴィゴ・モーテンセン扮するウルゲイル曹長の存在感も際立っていて、狂気と正気の境界線上の暴力的指導方法が恐ろしく、『フルメタル・ジャケット』の鬼軍曹を彷彿とさせる。
終盤の取って付けたかのような突然の実戦シーンは余計だった。