このレビューはネタバレを含みます
シーンとカットの積み重ねで、3時間を一気に見せる重厚な作品です。
フェリーニの『道』に通じるような、死なせてしまった者への悔いや恐れを感じさせるラストがまた、観る者をタイトル通りのテーマに導き素晴らしい。
現代から観ると古臭く感じる向きもあるだろうが、戦後直後の時代や文化風俗を映した作品であるし、何より脚本演出編集によって
飽きさせず古さを感じさせずに物語に入り込ませる。
ザンパノとジェルソミーナを思わせる三国連太郎と左幸子、老刑事の伴淳三郎が素晴らしく、そしてソリッドな刑事・高倉健もいい。