ひでG

アウトレイジのひでGのレビュー・感想・評価

アウトレイジ(2010年製作の映画)
3.6
この映画を評する最も適したワードをあえて使う。
フィルマークを始めて以来、使っていなかったお下品な言葉。

これは、けなす言葉ではない。【褒め言葉でもないのだか】

この映画は、
糞映画です!

登場人物は、みんな糞です!

お話は、糞のような話です。

改めて言います。
このワードは、けなす言葉ではありません。
この映画を評する最も適するからです。

何の教訓も得られな。感動もない。
でも、「糞面白い!」

ヤクザのしかも同系列の組同士の抗争。
やって、やられて、また仕返す、そんな繰り返しのバカばかり。

この映画は、そんなバカに徹しているところがいい。
もし、途中で、こんなシーンや会話があったら、どーしよーもなく最低映画になったところ。

「田舎のお袋がおいらのこと心配して・・」

「俺、この仕事辞めたら、堅気になろうと思う。」

みたいな、、、

糞は糞のまま、顧みないし、展望もしない。
そこらへんが、まるで戦国時代の下剋上国取りを見てるみたいに、別のことに邪魔されずに見られる。

キャスティングの妙も長所というか、みどころ。
だって、上にいる奴の小物感とたけしを始め下にいる奴の存在感と悪さ感。

その中でも本当の悪は、
役柄的には小日向文世
多分、あの役が一番悪だわね。

役者としてはたけし!
あの死んだ魚のような眼、普通の役者さんには出せないんじゃないかな。

暴力描写も、美的、詩的、劇画的にせず、痛い、嫌な感じの表現もこの映画の良さ?

だって、そんな美的でも詩的でもないはず。
暴力の原点は「痛さ」じゃないでしょうか。
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