もう配信で観られるの？！劇場で観たかった邦画シリーズ②
昨年公開された本作。気になっていたので、その時は予告編をチェックしていました。
Winny事件については、全く知りませんでした。
劇中、アナログ人間の裁判官や弁護士が出てきますが、私もその一人で、ファイルソフト共有ということがそもそもよく分かりません。
この事件で逮捕されたWinnyソフトを開発した金子さんやその担当弁護士の檀さんがWinnyソフトがいかに素晴らしい開発なのかを熱っぽく語りますが、ごめんなさい、
どんなに凄いのかが、よく分かりませんでした。観賞後、ウキペディアでWinnyソフトについて見てみましたが、ダメでした💦
でも、本作はそんなアナログ人が観ても、
裁判や取り調べの場面はとてもわかりやすくて描かれています。
金子さんの弁護団のまとめ役、檀弁護士が
「不特定多数の人が悪いことをするかもしれないと知っていて、開発者が幇助になるのか？」と事件の本質について語っていることもよくわかるし、開発者が怖けてしまい、どんどん開発が遅れていくという主張も納得できました。
この映画は実話として、役者陣がとてもよいです。
まずは、金子勇さんを演じた東出昌大さん。素晴らしい演技でした。
僕は私生活でバッシングを受けて、テレビ地上波などに出れなくなるなど干されていた東出くんを密かに応援していたのです。まあ、浮気はもちろん褒められてものではないですが、それによって役者のキャリアが消されてしまうのは如何なものかと思っていました。
ただ、それ以来、役者としても一枚も二枚も皮が剥けて、成長したのではないでしょうか。
本作でも最後に金子さん本人がフィルムに出てきますが、実に特徴を掴んでいるし、やや浮世離れしているけど、真面目に突き詰めていく人物として東出がさらに深く魅力的に金子さん像を膨らましています。
甘い喋り方や長身がとても合っていました。
演技だけでなく、なぜこの映画を作らなくちゃいけないのか、その意義を言葉にして語ることができている、作品と向かい合い、オファーをこなしているだけのイケメンで終わっていません。できればこの役で演技賞をあげたかったなあ。
檀弁護士の三浦貴大さんはじめ他キャストも皆いい。特に剛腕弁護士役の吹越満さんは貫禄ある〜！
吉岡秀隆さんの警察の裏金リークと金子さん裁判がやや上手く噛み合っていない気もしましたが、全体的に東出くん本人が語るように、映画にすることによって過去の出来事をもう一度しっかり未来に繋げていく役割を果たせた大切な作品となったと思います。
