このレビューはネタバレを含みます
バスク人のおじいさんがピレネー山脈を越えてドイツの科学者家族をスペインに逃がす話。
マルコム・マクダウェルが頑張ってるおかげでなんかすげーいいもの見た気になるけど普通のエンタメ映画。
・「マラソンマン(1976)」もかくやといった、包丁を使った拷問。
・レイプされるけどそれは話に関係ない「フォクシー・ブラウン(1974)」みたいなプロット。
・鉤十字パンツはマルコム・マクダウェルのアドリブだったとのことなんだけど、なにそれどういうこと?
・ラストの雪崩から脱出→ダブルじじい催眠術なんだそりゃ?
このあたりはあきらかにふざけすぎ。なので自殺したお母さんも浮かばれない。
個人的には「荒鷲の要塞」と似た感じに思えた。
ほらほら100パーウソってわかるだろう? 目くじら立てるほうがやぼってもんだぜえ? と、常に画面から語りかけてきやがる。
とはいえ、細部にはちょいちょい凝ってあって、ドイツのエリート軍人一家はドイツ国防軍に入るのが当たり前だけど、落ちこぼれのマルコム・マクダウェルはナチス親衛隊に入った。黒い制服を馬鹿にされてるみたいな独白とか良かった。
ロマの集団を再現しているのもいい感じだった。
そっか、ファシストだからSSの制服は黒いのかな?
同じくピレネー山脈が舞台で国外逃亡の手助けをする「アーニャはきっと来る」とは、えらいテンションが違うので、比べてみると温度差で耳キーンなると思う。
面白かった。