実在するシリアルキラーが起こした一家惨殺事件を元にした猟奇映画。公開から間もなくしてヨーロッパ全土で上映禁止となっており、かなり胸糞悪い内容で嫌悪感も半端ない。
自分も例に違わず嫌な気分になり、後半はあまり直視できなかった。ずっと気持ち悪くて、気が気じゃない映像が続くので、86分という短さで助かった感がある。この不快さはなかなか味わえるものではないので、そこをまず評価。
あと、犯人の心の声がストーリーテラーのように聞こえているという構造も少し変わってる。こういうテーマは、だいたい被害者目線になりがち。あえて逆の目線で描いたことによって、この狂気に妙に魅せられてしまう人もいるかもしれない。
ただ、演出とはまた別の部分で、ところどころ犬が無駄に犯人役の俳優に懐いてしまっているように見えたので、この映画が作られたものなんだという安心感は少しあった。
あとどうでもいいんだけど、ポスターの男の表情はずっと犯人に襲われた被害者の恐怖の表情だと思ってた。全然ちゃうかった。