雪吹雪

イグジット・スルー・ザ・ギフトショップの雪吹雪のレビュー・感想・評価

3.8
何もかもビデオカメラに記録する事が生き甲斐の男ティエリーが、とある切欠からストリート・アートの世界に入れ込んでいく。様々な天才達と危険と隣り合わせで撮影を続ける中、稀代の天才と称されるバンクシーと接触した事からティエリーの興味は次第にアートそのものへ移っていく。

世界中の壁、道路、標識看板公共物を対象に表現するストリートアーティスト達。犯罪と知りながら描かれる作品はジョークなのか訴えなのか、只の落書きなのか。ただ、社会がそれらをアートと認めた途端それらは価値を持った芸術に成り代わり、信奉される対象となるのだな。何と言うか、「アートなんて所詮こういうことさ」と言うバンクシーの強烈な皮肉を感じる映画。
アーティストに迫ったドキュメンタリーかと思いきゃ、アートに取りつかれ沼に嵌まっていく男のブラックコメディ風味ドキュメンタリー。
雪吹雪

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