前半は映像マニアのティエリーがストリートアーティストであるバンクシーと出会い、彼を追いかけドキュメンタリーを製作する過程を描いているかのように見えたが…
後半からの「え？」と驚くどんでん返しから、一気に映画はストリートアーティストに対する皮肉やその曖昧さとそれに踊らされる人々を暴き出す内容に様変わりする。
まさに鬼才と言うべきバンクシーの感性と哲学を存分に楽しめ、そして単なる映像マニアのティエリーが「ミスターブレインウォッシュ」と言う名の"アーティスト"に変身する様を、なんとも言えない滑稽さと哀しさと共に鑑賞する事ができる。
