このレビューはネタバレを含みます
ヴィムヴェンダース8本目。
よく分からなかったし良くなかった。
中盤の群像劇パートは、外側はトリュフォー『アメリカの夜』なんだけど中身はゴダール『軽蔑』という感じで好みじゃなかった。
物語ではなく人物を描きたいのは分かったけど登場人物が多すぎて薄味だった。
固有名詞の出てこないセリフや会話は良かったけど「物語は死の前兆」と語らせた直後の取って付けたような銃殺がダサかった。
ヴェンダース作品にしては珍しく映像もいまいちだと感じたけど撮影監督がいつものロビーミューラーではなくアンリアルカンだそうだ。
冒頭の映画パートと終盤のハリウッドパートのユルゲンクニーパーの音楽はとても良かった。
10代の頃、地元のレンタル屋でロードムービー3部作の横に置かれていた今作のジャケ写を見てパトリックボーショーをヴェンダースだと思っていたのを思い出した。