爆裂BOX

クローンフィールド/HAKAISHIの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.3
大学生のハンター達は課題で出された映画の撮影の為寂れた炭坑近くの霊園を訪れる。しかしそこにはハンターの父によって遺伝子改造を施され、動物実験に反対する団体によって逃がされた怪物がいた…というストーリー。
ステキすぎるセンスが炸裂するタイトルのモンスター映画ですが、勿論「クローバーフィールド/HAKAISHA」とは関係ありません。一応主人公達が持ってきたカメラに怪物に襲撃される犠牲者が映された映像が出てきますが、あくまで一部分だけ。
ストーリーは課題のゾンビ映画撮影の為霊園を訪れた大学生たちが偶々逃げ出してその付近にいた怪物に襲われるという単純明快な物で、主人公とその彼女以外マリファナ吸って脱ぎ担当の巨乳女子に夢中になってるバカしかいません。霊園の管理者とその息子たちもバカの上に主人公達から強盗しようとしてる犯罪者ですし。主人公の父親は怪物作り出したマッドサイエンティストで生け捕りにしようとしますが、最後は反省して怪物に立ち向かうしまだまともか。同行する美人助手もまあまともでしたね。巨乳女子がゾンビ映画撮影と聞いて「土の中で体も腐ってるのに土から出る力あるの?」と割と真っ当なツッコミするの笑った。
「5分に一度、人が死ぬ」のキャッチコピー通り、ジョギング中のオッサンやサイクリング女子、その辺をぶらついてた人など怪物に殺されるためだけに登場するチョイ役が多いので、犠牲者数も多いですし、殺戮シーンも頻繁に出てきます。血糊の量も多いですし、内蔵ポロリや千切れた手足が飛び交い、上半身千切られたり車で轢きつぶされる頭部や抉り出された心臓が脈打つ描写など安っぽいながらもゴア描写も盛り沢山です。暗い所でごまかさず明るい日中のシーンが多いのも好印象(クライマックスは墓の下の暗い坑道で展開しますが)サイクリング女子が襲われるシーンで凄い放り投げられてたのはちょっとビックリした。一人墓石に頭潰されて死ぬ人が出てくるのはまさかのタイトル回収で笑ってしまいました。
登場する怪物「プレシャス」はタスマニアデビルが題材になってるのは珍しいですね。遺伝子操作で巨大化凶暴化しており、暴れっぷりも中々ですが、小出しにしか映らないのはちょっと残念。凶悪な顔つきとか造形は良いし、昔ながらの着ぐるみなのも良かったのに。後、デカいのでタスマニアデビルというよりは熊に見える時も。主人公が子供の頃世話をして友達だったという設定が最後の戦いで活かされるかと思ったけどそんな事もなかったな。
主人公の父親の科学者役で「ファンタズム」シリーズのレジ―役でホラーファンにはお馴染にレジー・バニスターが出演してます。後、ラリって妖精呼び出そうとするスピリチュアルおじさん役で特殊メイクア^ティスとのグレッグ・ニコテロが登場して首チョンパされてます。ここで見る幻覚の妙にファンシーなアニメーションがなんか可笑しい。
最後の戦いでは主人公より父親の方が頑張ってたな。後、美人助手の最後カッコ良かったです。
話は行き当たりばったりで間延びした所もあるし安っぽさもありますが、犠牲者数の長やゴア描写などモンスター・スプラッターとしては見所あると言えます。