ポール・ナッシーの、
ポール・ナッシーによる、
ポール・ナッシーのための映画。
それが『ゾンビの怒り』である。
だけど『見る側の怒り』もある。
トラッシュ・ムービーの巨匠ポール・ナッシー。
脚本家のハシント・モリナもポール・ナッシー。
二役すらも簡単に演じ分けるポール・ナッシー。
70年代の古いセンスは伊達じゃない。
右手に大音量のBGMで雰囲気をぶち壊し、
左手に不自然すぎる演技で雰囲気を削いで、
結果として面白くない作品が完成する。
ゾンビメイクは青白く、
食欲ではなく命令に従い、
人を殺す為に存在する。
もう一度言おう。
『ゾンビの怒り』よりも、
『見る側の怒り』を持つ、
B級映画の作品。
RE-11