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ビーナスの誘惑・美しき裸身の復讐
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『ビーナスの誘惑・美しき裸身の復讐』に投稿された感想・評価

Cem
5.0
トランペット奏者の男が海辺で全裸美女の死体を発見…前夜、この女がSMプレイで鞭打ちされていたことを思い出す。リオデジャネイロでこの美女に似た女が現れ、暴行した連中に復讐する!
ジャズかカッコいいし、アンニュイで幻想的かつ神秘的で素敵🥺💕イスタンブールの街並み、謎のスローモーションが最高!フランコもジャズ演奏者として出演♪毛皮のコート着たマリア・ロームとマーガレット・リーのレズ🥀宮殿で縛られる変態キンスキー。復讐終わったあとの勝利の歌が良い! 黒人さん歌うまい
原題「毛皮のヴィーナス(Venus in Furs)」。ユーロ・トラッシュ映画の大家ジェス・フランコ監督がジャズ趣味を前面に打ち出した幻想ミステリー。原案は監督の友人で名トランぺッターのチェット・ベイカー。音楽は英国の前衛フュージョンバンド、マンフレッド・マンほか。※ザッヘル・マゾッホの小説「毛皮のヴィーナス」から主人公の名前のみ引用しているが内容は無関係。

【あらすじ】
ジャズ・トランぺッターのジミー(ジェイムズ・ダーレン)は浜辺で、見覚えのある美しい女性の死体に遭遇する。それは数日前、イスタンブールでのライブに来ていた客ワンダ(マリア・ローム)だった。彼女に魅かれたジミーは演奏後に探しに行くが、富豪のアドメッド(クラウス・キンスキー)ら三人が彼女を裏道に連れ込み、持て遊んだ末にナイフ殺害するのを目撃したのだった。ところが浜辺で死体を見た数日後、トラウマに悩まされるジミーの前に死んだはずのワンダが現れ、自身を襲った三人に復讐を開始する。。。

フランコ監督ならではのジャジーな劇伴にのせて耽美な幻想譚が展開する。その味わいは唯一無二で、映像もゴシックとサイケが入り交じり抜群に好みだった。監督の初期代表作「ヴァンピロス・レスボス」(1970)にも見られるフリージャズ的な構成が強く打ち出されており、同作のプロトタイプと言える。

主人公を演じたジェイムズ・ダーレンは役者兼ミリオンセラー歌手、恋人役のバーバラ・マクネアも本業は歌手で、エンド曲「毛皮のヴィーナス」ではソウルフルな歌声を聞かせている。フランコ監督自身も若い頃にジャズ奏者の経験があり、本作では演奏シーンのバックバンドに加わっている。たびたび挿入されるリオのカーニバルの映像など、映画全体に音楽が横たわっていて一種の音楽映画と呼べるのかもしれない。

シナリオはシンプルな幻想譚で、復讐における殺害手段やラストの落としどころは超常的なもの。本作のテーマは、アーティストのモチベーションたるミューズの存在の大きさと解釈した。復讐を完了しミューズの霊が消えた時、アーティストとしての主人公も死んだのである。

本作をフランコ監督の最高傑作に挙げる声も多い。同時代の通好みのカルチャーが詰まった洒落た傑作だと思う。

※ラスト字幕
I RUNE TO DEATH AND DEATHE MEETS ME AS FAST AND ALL MY PLEASURES ARE LIKE YESTERDAY
私は死へと走り、あっという間に死と出会う、すべての楽しみは昨日の如く

※劇伴のメインを担当したバンド、マンフレッド・マンは1962年に結成。ジャズやR&Bを取り入れた演奏で英国シングルチャート1位を連発した。

※超常的な落としどころや映像の雰囲気に、同時代の円谷プロ「怪奇大作戦」(1968~1969)の実相寺昭雄監督回を連想した。実相寺(1937生)が影響を受けた監督といえばアラン・レネ、フェリーニ、ヌーヴェルヴァーグの作家たちである。年齢はフランコ監督(1930生)が7歳上だが志向性に共通点がある。もっとも共通しているのはマルキ・ド・サドの愛好者という点となる。
最後まで付き合った客をただ困惑させたいだけというか、思いつきのようなラストのオチが暴力的なまでに唐突でちょっと驚く。登場人物がマネキンのように配置されていてマリオ・バーヴァ後期っぽい香り、ロブ=グリエ的な奇妙な幻想映画もジェス・フランコが手掛けると死とセックスに憑かれた妄想狂の終わりなき旅。肉体の死、彷徨う魂。
陰部を見せつけ合うようながっつりポルノではない、廃墟の水たまりがキラキラしている程度ながら「美」のジェス・フランコ映画。加藤彰というより西村昭五郎。Tumblrとかでよく見かけた紅い部屋に佇むクラウス・キンスキーってこの映画だったんだな、ようやく判明した。