キャンチョメ

山椒大夫のキャンチョメのネタバレレビュー・内容・結末

山椒大夫(1954年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

水面に広がる波紋が美しい。

概ね悲劇的だけど、それだけでは終わらない展開が多く引き込まれる。

厨子王が奴隷から脱せたのも、結局生まれの身分が高かったことに起因する。家宝がなかったら関白に謁見できなかっただろう。生まれによって人生が決まる社会構造で、それが当たり前の時代ということがありありと分かる。
この時代に慈悲の心を持ち続けるなんて勇気あるなと思いつつ、本質的には今もあまり変わってないのかなと思ったり。

田中絹代の人となりは知らないが、本人の苦労が滲み出るような、安定感ある落ち着いた演技が魅力的。

最初と途中に、地面に埋まった丸い物体を映すカットがあったけど、何か分からず気になった。
キャンチョメ

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