荘園の広いセットと奴婢たちの大量動員。とにかく金がかかっていそう。
後半の素朴で真っ直ぐなヒューマニズムに戦後民主主義を見る。
そして厨子王丸と母の再会。長いワンショット・ワンシーンの中で盲いた…
舞台は平安末期。安寿(香川京子)と厨子王(花柳喜章)の姉弟たちは母の故郷に向かう途中、人買いの山岡太夫に襲われ、母と引き裂かれる。姉妹は、丹後の領主・山椒太夫の下、過酷な労役の中で「人間は慈悲を忘れ…
>>続きを読む人買いの手に落ち奴隷となった姉弟を描いた、森鴎外の小説を溝口健二が映画化した作品。
全編通して映像が今まで観てきた映画の中でもトップレベルに美しくて、海外の白黒映画にはない、少し水墨画っぽい日本映…
この世の中に、確かなものは、無くってよ。なんだか感じて、なんだか愛す。その方向が違うだけ。うるさい説教も、全部捨てたら変われるかしら。けれどそれすら怖いから、あなたとこちらにいたくって。くずれ落ちた…
>>続きを読む森鴎外の小説を読んだことがなく、タイトルが「山椒太夫」というので美しい誰かが登場するのを想起したが、これが極悪人だったことに驚いた。これをタイトルにするセンスが凄い。
奴隷となった兄妹、
兄が、仏…
知ってる話というのもあって没入というよりわりと俯瞰の目で観てしまう。特に背景が凄かった。山や丘、水辺、草、木、岩、自然があんまりにも美しくて絵巻物みたいだった。
あと特に印象に残るのは、腱を切られた…
なんか引き込まれるなと思った。
理由は長回しにあった。
今までの認識だと、細かなカットを繋ぎ合わせるのが映画だと思っていたが、カットを極力減らしていっぺんに取るのも、また映画なのであると思い知った…
自身が決して恵まれてはいない家庭環境で育ち、喰うや喰わずの状態なども体験した溝口健二が、その作品において、芸姑や娼婦を始め謂わば社会の下層部で生きる人々の姿を数多く描いたのは、或る意味必然だったとも…
>>続きを読む