山椒大夫の作品情報・感想・評価・動画配信

『山椒大夫』に投稿された感想・評価

溺死
4.9
2025年6月20日、初見時の衝撃が何ヵ月経っても抜けなかった。

2025年11月23日、再鑑賞。恐ろしくて、未だに他の溝口作品を覗くことができないままにいる。

名作を撮った名監督という意味を超えて、完璧なショットとは、どういうものであるのかを教えてくれる映画監督のうちの1人として、『雨月物語』(1953年)を通過したのち、溝口健二は胸に刻まれることになった…

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静の凄み。
森鴎外版と同じく山椒大夫に直接的な復讐は為されないが、宿った精神性には違いが感じられる。ただそこに在り続ける山や森や水辺に、人が繰り返す営みの矮小さと諦観をみる。

なんだかんだ泣いちゃう。やっぱりラストのキヌヨ田中に嗚咽が止まらなくなる。
もちろん弟に命を繋ぐことで、自らは入水しちゃう香川京子の、伝説的なあのショットも

溝口映画のなかでは、これと残菊物語がベ…

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3.0

表現は限りなく深いけど、『雨月物語』と本作はちょいと説教くさくて苦手だ。長回しの芝居でここぞというタイミングで涙をはらはらと流す田中絹代よりも、『噂の女』で自分の娘に嫉妬まみれの憎悪の視線を向ける田…

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まさ
-
入水 妹の覚悟
父の教え

直接映さない処罰
解放された奴隷達が燃やした屋敷を見つめるシーンが印象的
鳳泉
4.5
こういう映画を観ると、物語だけでは作れないものがあるんだなぁと思う

ススキの間をぬう道や、竹林、身を沈める川のアングル、引きの画がずっと美しい
救って欲しくて観ていたのに最後は底の底まで行ってじんわり暖かい悲しさで終わる
いい方向へ行ってフランク・キャプラみたいにな…

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このレビューはネタバレを含みます

『山椒大夫』は、1954年に公開された溝口健二監督の代表作の一つです。森鴎外の同名小説を原作とし、中世日本の戦乱期を舞台に、人買いに売られた姉弟の過酷な運命と、母と子の再会を求める旅路を描いています…

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このレビューはネタバレを含みます

絵画のように美しい。
ススキの波、ラストの海と山と働く人のシーン、安寿の入水のシーンなどが特に美しい。

台詞が聞き取りにくくて集中力が欠けてしまったのが悔やまれる。
音も最小限のせいか緊張感が増す…

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