けー

ゴスペルのけーのネタバレレビュー・内容・結末

ゴスペル(2005年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

イドリス・エルバ出演作品攻略の一環での視聴。

主人公のデイヴィッドは街に教会を創設したフレッド牧師の息子で、神学校も卒業真近となった時母親が危篤との知らせを受け病院に急ぎ、1人で最後を看取ることになる。

その場に父親が不在であったことに腹を立てたデイヴィッドは常に教会のつとめ優先の父親に激しく怒りをぶつける。

それから19年後、デイヴィッドはLAでミュージシャンとしての成功を掴んでいた。しかし、父親が倒れたとの話を聞き、久しぶりに故郷に戻る。

イドリス・エルバが演じるのはデイヴィッドと共に神学校に通っていた幼馴染フランク。デイヴィッドのいとこと結婚し、デイヴィッドの父親であるフレッド牧師から後継者指名を受けている牧師だ。やや虚栄心が強いところがあるのだけれども、そのことに気がつき心を改める。

後継者指名を受けてから、フランクの虚栄心の強い面がどんどん強調されていくので、これは息子デイヴィッドが父親の教会をフランクに任せておけないと教会に返り咲くという流れなんだろうなぁというのはまぁ早々にわかるところなのですが、しかし、フランクを露骨に人格的に難ありって描いたらフランクをあえて自分の後継者に選んだフレッド牧師の価値が下がってしまうのにどうする気なんだろうと。それも見越してフランクを後継者にしたなら、フレッド牧師も案外計算高いなぁってやっぱり好感度さがっちゃうけれどなぁーと中盤あたりから物語の落とし所をどこにするつもりなんだろうと好奇心くすぐられていたのですが。


ゴスペルのシーンと人間ドラマのシーンと時間経過を表すためのシーンとシーンの繋ぎがなんと言えばいいのか、「え?そこでそれを見せずにぼかしちゃうの??」という気持ちにさせられることが多かった気がして、どうもこの監督の場面転換のタイミングの傾向が完全に私の感覚からするといたしかゆしな感じで。そういうことってあんまり普段気になるようなことってない気がするのに気になったということはよっぽど相性が悪かったのかなぁと。


迷える子羊になりかかっていたデイビッドとフランクが信仰によって救われる...というオチだったのだろうと思うのですが、オチがついたところで「ん???」となってしまったというか。別に何も複雑な話でもなんでもないので話にはちゃんとついていったはずなのに最後まで見終わってなんだか「???」とケムに巻かれてしまったような気分になってしまった謎。

しょっちゅうゴスペルを歌うシーンが出てくるので、気がつけばなんか気持ちは物語よりも音楽の方に流れていってしまう感じで、その盛り上がりあたかも感動したような気になるんですが、冷静になったところで「いやでもちょっと待って...?」みたいな。


それなりに面白い映画になれそうな要素はいくつかあったのにそのどれもが活かされることなくスルーされてしまったという印象なので。この上なく分かりやすい話のはずなのに些細なところではあるのだけれどもちょっとわかりにくいという場面がいくつかあってそれが積み重なっていって、最終的もや〜〜っとなった???

気が付かない間に、私、意識を失っていたのかもしれません。

 それとも最後まで見たつもりの夢を見たとか...。

すみません。

私の感想も迷走しまくりで落とし所迷子です。

けー

けー