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娼婦ケティのパンのレビュー・感想・評価

娼婦ケティ(1976年製作の映画)
4.5
どん底の貧乏生活から上流階級の世界へと駆け足で成り上がる女性版スカーフェイスだ。
主人公ケティは貧乏子沢山の家に生まれる。
舞台は19世紀のオランダでケティの家族は仕事を求め首都アムステルダムへ移住するのだ。

主人公ケティはまず普通に工場で働くのだが初っ端からやべー職場に当たり中学生もドン引きな虐めに遭遇して職場を後にする。
まあ食べ物も仕事もないどん底の人間は最後に体を売るしかなくなるよね…生活のために。
綺麗ごと抜きで生き抜く難しさを描いていると思う。
ケティも家族に怒って「無計画に産みすぎ!」ってキレてたしね。

しかしある日ケティに絵のモデルになって欲しいと声がかかったことからケティの運命は変わっていく…という物語なのだ。

それにしても流石レイプ大好きバーホーベン監督。
本作もレイプシーンがある。これは一種のノルマなのだろうか?
しかしこの監督が暴力や犯罪行為を描くのはそれがこの世の中に本当に存在する出来事だからだ。現実主義者の作家と言えるだろう。

ん~やっぱオランダの街並みは良いなあ…
長崎のハウステンボス行った時のことを思い出した。
この映画は最初のOPの見せ方も上手いよね。
凄くワクワクドキドキする始まり方なのにまさかこんな野蛮かつ凍えるような極限貧困ドラマの内容だとは思わなくてそのギャップに驚いたな。
しかもまさかの実話でさらに驚きだ。

自分はU-NEXTにて鑑賞したのだがかなり画質悪かった。
VHSのような画質だ。DVDも出てないから仕方ないかもね。
今までバーホーベン監督作を10本くらい観たが全部超がつくほどの傑作だわ。皆もっと観て欲しい。
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