eye

ケイゾク/映画 Beautiful Dreamerのeyeのレビュー・感想・評価

3.6
ケイゾク Beautiful Dreamer(2000)

最近は映画観るのをちょっとお休みして
TVドラマのケイゾクを見続けてた

90年代が終わる最後の年
1999年にTBSで放送されてたケイゾク

1話完結スタイルで11話まで展開していき
特別編と劇場版で終了したストーリー

その後は10年という長い年月を経て
"SPECシリーズ" に続いていく

そもそもケイゾク劇場版については

TVドラマ最終話「映画に続く」という
「嘘」の予告から出発してる

本来「嘘」だったはずだが 今考えると観衆を煽る方法の一つだったのかなと。。

ストーリーは捜査一課弐係(通称:ケイゾク)で迷宮入りした事件を柴田純と真山徹を中心に解決していく

「あのー、犯人わかっちゃったんですけど」

柴田純の恒例の決めゼリフで犯人を一網打尽

ケイゾクの面白さは何と言っても『朝倉』

『朝倉』の存在自体が実存してるのか
現実なのかはたまた幻想なのか

何とも言えない奇妙で曖昧な世界に
見てる者を連れ込んでいくところにある

劇場版でも怨念のような亡霊のような
どちらとも受け取れる表現となっている

それに加わえ

音楽とコラージュ映像のリンクが斬新で
スタイリッシュな映像に仕上げつつ

TVドラマではコラ映像の中にストーリー上のキーとなるヒントを差し込んだりもしている

登場人物達のテンポやテンション芸も面白い

テンポの良さがクセになって
どんどん次話が気になっていく

けっこう有名な小ネタが多くて
オマージュも特徴の一つといえる

主人公の柴田純は『太陽にほえろ!』から由来してるし 相方の真山徹は真山薫の『あぶない刑事』から由来してる

この映画のサブタイトル"Beautiful Dreamer"も『うる星やつら2』からきている

劇場版ということで映像の先鋭度や銀残しからのザラつき感がまた良いんだけど

そこに柴田と真山の過去の人間関係の精算だったり 2人の間の恋模様の行き先だったり

その点をクローズアップしてる

すっとぼけてるわりに核心をついていて
だけど雰囲気は非常に穏やかな柴田がいて

冷静なように見せて実は狂気を孕んでいて
ザラザラした感覚の真山がいる

2人のコンビネーションもまたクセになる

息が合いすぎてて実生活でも2人が
不倫してたのは有名な話だったけど、、

色々ネタがあるドラマで個人的には
見るほどに味が出てついつい何回も見ちゃう

『ケイゾク』・『SPEC』と経て『SICK’S 』につながって早20年シリーズになってる

今見ても楽しめるし色褪せてないストーリー
eye

eye