フランス支配下の北アフリカ戦線で、名ばかりの祖国フランスのために戦わざるを得ない現地の出身者で構成された部隊を描く。世界各地で幾度も描かれた「敵国、そして味方からの偏見と差別という2つの敵と戦わねばならない」という図式はここでも変わらず、ナチスという巨大で明白な敵という縦軸、そして評価も日常の待遇も何もかもが「人として扱われていない」という横軸の小さいが膨大なささくれが兵士を限りなく傷つけていく。でもそんな中でも必死に全力で戦い命すら散らしていく彼らを動かす「アフリカの人間としての矜持」に心打たれる。