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カランジルのmhのレビュー・感想・評価

カランジル(2003年製作の映画)
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ブラジルの刑務所が舞台の群像劇。
序盤は「赤ひげ」みたいな作風。中盤はコメディタッチの群像劇。終盤は暴動ものとなる。
エピソードの途中からスタートみたいな冒頭かなり好き。
もうずっと定員オーバーの刑務所なんだけど、いい医者だし、院長もいい人っぽい。なにより、規律がけっこうゆるい。これがどうしたら暴動になるのだろうというひねくれた興味の掻き立てかたしてきてかなりクレバー。
「暴動島根刑務所」にはメシという明確な原因があったけど、こっちは意図的に明確にしてない。
・サッカー大会で興奮した囚人たち。
・パンツを干す場所争い。
・犯罪者に恨みがある機動隊。
・犯罪者の血がそうさせた。
みたいなものが合わさって、自然発生的に暴動となる。
見渡す限りの全裸スペクタクルは、「パフューム ある人殺しの物語」が発明したのかと思ってたらこっちが先だった。
姉を襲った強姦魔を殺した弟の話は、ありがちっちゃありがちなんだけど、その結末(ジャンキーとなった姉の婚約者に熱湯で殺される)も相まって、かなり尾を引く。
2000人相手にしてもエイズになってなかったゲイのくだりなど、ほかの話もよかったなぁ。
面白かった!
mh

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