デニロ

悪の力のデニロのレビュー・感想・評価

悪の力(1948年製作の映画)
3.0
1947年製作。原作アイラ・ウォルファート 。脚本エイブラハム・ポロンスキー、アイラ・ウォルファート。監督 エイブラハム・ポロンスキー。

何をやっているのかよく分からない作品。

冒頭から意味不明の賭け事の場面。トトカルチョのようだ。アメリカ建国の年1776年にちなんで多くの人が、776という数字を買う。それを踏まえて、776を当たりにしてしまうと多くの弱小の元締めは支払い能力を失って、大手胴元に助けを求めてくる。その絵を描いたのが大手胴元の顧問弁護士ジョン・ガーフィールドというわけです。

でも彼のお兄さんも賭博の胴元でという流れ。この兄さんに育てられて弁護士になったという、いわば恩義があるのです。そこで、大手胴元の傘下にいい条件で入ることができるように説得に行く。そこで出会うのが兄さんの秘書ビアトリス・ビアソン。可愛いというか、何とも美人です。

ここから怒涛の展開で、何が何だか分かりません。閉所恐怖症やら盗聴やらが不安感を畳みかけます。歴史的にアメリカの赤狩りの時代の始まりで、監督のエイブラハム・ポロンスキーや主演のジョン・ガーフィールドはその後惨憺たる生活を送ることになる。

もう一度観なければ分かりません。

シネマヴェーラ渋谷 蓮見重彦「ハリウッド映画史講義」の一篇。
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