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造られた殺人のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

造られた殺人(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

スクープを誤報してしまう、報道記者の話。

序盤はいつもの韓国ノワールな感じで進むのですが、主人公が誤報した事に気付いてからは一転して、コメディーになるのが面白かったです。
自分の意思とは裏腹に報道はエスカレートしていき、打つ手が尽く裏目に出てしまう主人公。
誤報がバレるかもしれないスリルと同時に、どんどん追い込まれていく姿は滑稽でもあって、笑える部分もありました。
主演のチョ・ジョンソクは、こういう軽薄な役柄が本当によく似合いますね。

そして、後半になると、主人公に感化された共犯者が現れるのですが、ここからの展開はよくあるサスペンスになってしまって、ちょっとイマイチだったかな。
誤報がバレるスリルだったり、嘘をつく葛藤であったりが、この作品の面白い部分だったので、そこからは離れない方が良かったかもしれません。
他の人の感想を見ても、やっぱり結末に納得のいかない人が多い様子。
この題材を描くからには、主人公が真相を告白するシーンは必要不可欠だったのではないでしょうか。

どうせなら、最初から最後まで主人公が嘘で乗り切ろうとするコメディーにしても良かったと思うんですけどね。
中途半端にコメディーとサスペンスを行き来した結果、これまた中途半端な場所に着地してしまったというか。
中盤までは面白かっただけに、惜しい作品でした。
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